年に数件、個人またはグループの方からのお面製作のお話を頂きます。しかし残念ながらお話だけで終わってしまうことがほとんどです。理由は一つ、その費用です。
オリジナルのお面を製作しようとすれば、その数が100ヶでも数十万円の費用がかかかります。個人やグループの方々には、この費用の負担がいかに重いことは私にも分かります。しかし勇気を出してお問い合わせを頂いた以上、何とかそのお話を具現化したいと常に思っています。
個人やグループの方々が少ない予算でお面を作ろうとされた場合に、はっきり言えることがあります。それは‘全てを丸投げするつもりなら話はそこで終わる’ということです。そのため、このようなお話を頂いた時には、何かご用意していただけるモノはありますか?何かできる作業はありますか?と伺うことにしています。
前置きが長くなりました。今回ご紹介させて頂くお面は、TOFUBOY RECORSの鈴木旬様が製作されたオリジナルキャラクター「トーフボーイ(豆腐小僧)」です。ご依頼を受けた時点で‘やれることはやりますので、成形型の作り方を教えて頂くことと、成形を打つことだけをして頂ければ大丈夫です’とおっしゃられました。
初めは半信半疑だったのですが、「粘土原型作り、エポキシ樹脂製成形型作り、成形品の外周カット、目の穴・耳の穴あけ、彩色塗装用カバー作り、彩色塗装、ゴム紐付け」とお面作りのほぼ全ての工程をご自身でやりきられました。そして出来上がったのが、画像の「トーフボーイ」お面です。素晴らしい出来です。
‘・・・正直ここまでやるとは思わなかった。’ 私の率直な感想です。脱帽でした。
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