プラスチック真空成形の一誠技工舎/よく頂くご質問
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製品にはどんな素材を使ったらよいでしょうか??


はじめて真空成形品を取り扱う方からは必ずと言っていいほどこれを聞かれます。
そんな(?)より。
1.以前は塩ビという素材がありました。

十数年前まではパッケージの素材と言えば、塩化ビニル(塩ビ)のことを指しました。それがダイオキシンを排出するという話が出て、国内では全くと言ってよいほど使われなくなりました。「社会の悪者」というレッテルを貼られてしまった訳です。

悪者か否かということに関しては業界・学会でもいろんな話があって、正直私にも分かりません。ですから難しい話は抜きにして世間一般の流れに沿ってお話したいと思います。


2.「一般的な素材と言われたら」どんな材料がある?

この答えをする大前提として「一誠技工舎で通常一番多く使われる連続成形機用ロ-ル状材料にしぼって」とさせて頂きます。そうしないといつまでたっても終わりそうもないので。

「一般的に何が多く使われていますか?」と質問されれば、

1.使用目的に適した塩ビ以外のもの。
2.指定生産数量で購入できるもの。
3.流通量が多く、供給が安定しているもの。→安価で購入できるもの。

の選択基準をみたすものの中から答えを探すようにしています。


機械にかけられているロール材料の写真
連続で成形するために
巻物状態になっています

3.具体的には?

ブリスターやトレーなど一般的に使う透明の素材ならPET(ペット)でしょう。生産メーカーが数多く、供給が安定しており、規格品として1本から購入することができます。ペットボトルとして皆様に認識されていることも強みでしょう。
ちなみに生産数量がまとまるというお話ならば透明スチロールもありです。昔はスチロールはパリパリポキンというイメージがありましたが、最近では折り曲げができる程割れにくいものも出てきています。
スチロールを発砲させたものが発砲スチロール。カップ麺の容器や緩衝剤としても皆様に親しまれています。

それでは塩ビ以外の色付きの材料はどうでしょう。単刀直入にお答えしますとこれがとても難しい。ある程度生産数量をまとめていただければ(総材料重量で300キロ以上)ABS樹脂の色材料を作ることができますが、1本から購入できるロール規格品でなおかつ安定供給できるとなると、「ない」と思ったほうがいいかもしれません。PET材でわずかに白色が規格品として生産されていますが、その品揃えと供給性からいって満足できるものではありません。塩ビならばいろいろな厚みで白、そして一部黒があるのですが・・・。ちなみにABSは電気製品の外装や自動車部品でお馴染みの材料です。

PETの色モノはどうでしょうか?これは本当に難しい。総材料重量が6〜10トンまとまれば可能です。そして重量の難しさに加えて、納期の設定にも難があります。他の素材のように、数週間では上がってこないのが現状です。つまりしっかりとした計画生産ができない製品には、使いづらいのです。。


ペット
A-PET

スチロール製スライドブリスターの写真
スチロール(PS)

ABSの成形品の写真
ABS


4.今後はどうなる?

私達現場が取り扱う成形材料はここ十数年の間に大きく様変わりしました。20世紀の内は透明のパッケージと言えば特殊な用途を除けば塩ビを使用するというのが無言の了解事項でした。それがダイオキシン問題が提議されて以来大きく状況が変わりました。とりあえず現状は透明の成形品に関してはペットを使うという流れが出来ていますが、これもまだ変わる可能性があるのではないかと思っています。それは、

 1.PET自体が成形性・後加工性でベストだと言えないこと。
 2.樹脂自体の問題とは別に焼却設備の改良が樹脂選択に大きく影響を与えること。
 3.生分解性樹脂など既存樹脂とは主成分が全く異なるものが開発されていること。

など、塩ビに変わる勢いで生産されているペットを初めとするプラスチック樹脂も決して安泰ではなく日々改良されていかなくてはならないという環境にあるからです。

私たち一誠技工舎も「プラスチックの成形品と環境」に関しての情報には常に耳を立て、実加工に反映できるよう準備はし続けたいと思っています。それでは、一誠技工舎がこれまでに行なってきた成形テストの数々を見ていただいて「よく使われるプラスチック素材はなんですか?」のお答えをひとまず終わりにしたいと思います。


テスト1
廃棄処理された植物を
有効利用した材料

テスト2
紙と樹脂を合わせた材料

テスト3
農産物を主成分とした材料



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