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一誠技工舎流 立体印刷成形

1. データー修正を行わず、削って盛って合わせる

立体印刷成形/データー修正
データー修正前
◆◆条件◆◆
・もち上げる高さを、低く抑える。

◆◆メリット◆◆
・初期投資額を抑えられる→印刷成形を行うチャンスが増える。
特にロットの少ないものには効果を発揮する。

◆◆デメリット◆◆
・形が変わる→決まった形のないモノ(風景など)なら問題ないが
 形の変えられないモノ(有名キャラクター・厳密は商品など)には
 使いづらい。

◆◆理由◆◆
‘印刷成形品は決して安いものではありません。
だからこそ初期投資額を抑えて、より身近に印刷成形品を使って頂きたいと思うから。
販促ツールや製品の一部として使われる印刷成形品。その制作費用はお世辞にも安いものとは言えません。 初期費用に関しては、成形に必要不可欠な成形型や抜型に加え、印刷版に校正刷り、そして必要に応じて型や原稿データー・版の修正などの追加の初期費用がかかるからです。

では、その初期費用のうち、(印刷を型に合わせる)というところの費用を考えてみます。

印刷成形とは、印刷と形を合わせる加工です。つまりタテ×ヨコで表わされる印刷物をタテ×ヨコ×高さで表わされる型の表面に貼りつける加工と考えて頂ければと思います。 こう考えると印刷と形をどちらかの修正なしに合わせることが、どだい難しいことが分かって頂けると思います。つまり、印刷物に型の高さ部分を補う面積が足りないのです。上記の写真をごらんになってください。

それではまず、その修正方法のことを考えてみます。
修正の方法の現在の主流は、「印刷データーの修正」です。その理由として、以下のことが考えられます。

1. PC能力の驚異的な向上、そしてソフトの低価格化により以前に比べ、データーの修正に時間や費用がかからなくなった。
2. 1に伴い、入稿する側の印刷データーもデジタル化した。
3. 形を変えずにそのパッケージのみが多様に変わる成形品が大量に出て来た。これはつまり、清涼飲料水のダミー缶の出現です。

私が二十数年前に勤務していた印刷会社でも、当時から印刷データーの修正は行われていました。入稿されたポジフィルムをドラムスキャナーでデジタル化し、そこから修正開始。 修正内容は(致命的なキズを取る)など そんな程度でした。それでも大ごとでした。

それが今では安価なソフトでも、事前の知識なくても、簡単に素早く修正が出来てしまう。 そんな時代になったのです。

確かに印刷データーの修正には、以前に比べ費用や時間がかからなくなりました。 ではその費用は気にするほどのものではないかと言うと、全くそんなことはありません。 内容にもよりますが1回につき数万円以上のデーターの修正費用がかかり、加えてその都度その修正を確認するための校正刷りの費用がかかります。

この校正を本機で行う場合、材料代と印刷代は大変費用がかかります。簡単に言えば、最低ロットで本生産をその回数行っているのと同じことになります。 私自身、以前に比べ、印刷成形の修正の幅が広がったと喜ぶ半面、見積りをするたびに費用もかかるようになったなぁと思うようになりました。

さて、それでは‘印刷と形を合わせる’ために他に方法はないのでしょうか? ‘いいえ、あります’。

「型を修正する」方法です。印刷に合わせて、型の形を盛ったり削ったりする方法です。以前は、この方法が主流でした。少なくとも当社で頂く、4色カラー印刷モノでは100%そうでした。

このやり方の最大のメリットは、やはり費用と時間の部分だと思っています。合わせる作業と修正する作業が、一誠技工舎内の同じ機械の中で同じ人間が作業を行うわけですから、移動などの時間は少なくなります。また、費用も一誠技工舎内での処理で出来るわけですから、ご協力の余地が広がります。

校正刷りは一度は必要になってきますが、以前はこんな方法で費用をかけずにやったこともあります。
本生産用の印刷物を使って、テスト成形を作成するのです。つまり校正刷りは紙で行い、印刷の本生産を行ってしまうのです。その際に、実数よりほんの少しテスト用の枚数を増しておくのです。これによって校正代は必要なくなります。

これは型で合わせ切るという前提のもとで行われているわけですし、印刷の色も紙とプラスチックでは発色が多少異なるわけですから、全く不安がないと言えばうそになります。しかし以前はこのような生産をして、費用を抑えていました。私は今でも条件が合えば、このやり方は普通に通用すると考えています。常にお金をかければよいと言うものではないと思っています。

さて、ではこのやり方はどんな時に有効なのでしょうか?

一つは、形を変えても問題ない場合。印刷の面積が少ないのですから、通常は形を小さくしていく方向に直します。以前こんなことがありました。ウサギの印刷に合わせて型を細く削って行きました。その時に、お客様が言われた言葉‘これ、ねずみ?’

某浦安の有名キャラクターの様に形は変えられないというものなら、この方法は不可です。しかし抽象的なもの、風景や食べ物など絶対的な形が決まっていないものなら使えます。 但し、それでも高さが抑えられている場合です。いくら形を直して良いと言っても限界がありますから。

次に、どのくらいの高さならば良いのか?

これは一概に言えません。面積の狭いモノにとっての高さ20_と広いモノにとっての高さ20_では、同じ高さでも意味合いが異なります。
「大よそ高さ30_以下、なだらかに立ちあがっている形状。そして抽象的な絵柄・形状」なら見込みがあります。

最後に、印刷のある場所。

これは印刷データーの修正を行う場合でも同じことなのですが、合わせる印刷が形状の側面にある場合はきびしいと思います。側面は一番伸ばされるところで、元々安定感にかけます。ここを形で直そうとすると、かなりの変更をしなくてはなりません。原型をとどめない場合が多々あります。それでもかなりバラつき感が出ます。

高さを低く抑えられるモノ、抽象的な絵柄・形状のモノ、特に費用を抑えて生産したい場合には、型を直して印刷と合わせる方法は効果が見込まれると思います。一誠技工舎の印刷成形は、「削って、盛って合わせる」がメインです。このような案件をお待ちしています。



追記
ダミー缶が出現して以来、印刷成形の技術は革新的に進歩したなぁと思います。実際、販売機の横を歩くとまじまじと見てしまいますもの。うまく出来てるなぁと。しかしその反面、印刷成形というものが何だか複雑に、お金のかかるものになってしまったなぁと強く思うのです。
この感は、前述したとおりです。しかしそこまで厳密に再現をしなくてはいけないものばかりでしょうか、印刷成形って?多額の見積書を提出する度に、毎度こう思わざるをえません。

(⇒一般的な印刷成形品のディテイルはこちら。これも型の修正だけで合わせています。)

  

2. 型を多面付けての生産

立体印刷成形/120面型
120面型
◆◆条件◆◆
・ある程度のバラつきの範囲内で生産ができること。

◆◆メリット◆◆
・生産費用を抑えることができる。
特に1回のロットが多い場合や、繰り返しの生産が見込まれる場合には効果を発揮する。

◆◆デメリット◆◆
・初期投資額が高めになる。

◆◆理由◆◆
‘印刷成形品は決して安いものではありません。
だからこそ繰り返し生産を行う商品に関してはその費用の抑えて、より身近に印刷成形品を使って頂きたいと思うから。
次に、初期費用と生産費用のバランスを考えてみます。

1回限り、または今後の見込みが読めないものに関しては迷わず成形型の面付け数を減らして、できる限り初期費用を抑えましょうとお話いたします。面付けが少ない方が、成形と印刷のバラつきも少なくなり、製品としては良いものが仕上がる可能性も高くなりますから。

逆に1ロットの生産数が多い場合、または中ロットでもこれから長く続けて生産予定のある品物に関しては、型の面付けを増やしてましょうとお話するつもりです。初期費用は少し多めにかかるかもしれませんが、型の面付けを2倍にしても費用が2倍かかる訳ではありませんから。

さて、それでは‘型を多面付ける’ということは良いことばかりなのでしょうか?答えは残念ながらノーかもしれません。
先ほど少し触れましたが、やはり成形と印刷との合わせにバラつきが増えます。つまり数型で成形したモノに比べ、仕上がりは劣ると考えた方がよいでしょう。特に文字・数字・ロゴのあるモノは正直お勧めできません。


「但し」です。これは、あくまでも「ある程度の範囲内」でのバラつきのことを申し上げています。誰が見ても‘こりゃ、’と思うようなモノは、お客様もそして機械を回している私たちも、気持ちの悪いものです。だからこそ、ある範囲内にバラつきを抑える工夫を施すのです。


生産数の多いモノ、繰り返しの生産が見込まれるモノ、なおかつある程度のバラつきの範囲内での生産が行えるものは、型を増やしての印刷成形は効果が見込まれると思います。


(⇒一般的な印刷成形品のディテイルはこちら)
  


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